【いちき串木野市】英国留学生記念館リポート

薩摩藩英国留学生記念館の旗

いちき串木野市の羽島の海沿いに、赤茶色のレンガ作りの建物があります。

それは「薩摩藩英国留学生記念館」と呼ばれる建物で、かつて羽島から旅立った19人の留学生の足跡と活躍を知ることができる貴重な資料館です。

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こだわりの作り

鉄筋コンクリート二階建ての建物の外壁には火山灰を用いたレンガが使用されていて、職人さんが一本ずつ丁寧に積み上げたものだそうです。
(なんと3万本使用!)
薩摩藩英国留学生記念館_背面
機帆船デッキ

展示物の模型も本当に丁寧に細部まで作り込まれていましたし、映像資料ではプロのアナウンサーが参加されていました。

また、エントランスを入ってすぐ右に無料で利用できるライブラリーもあり、かなりの歴史書が並んでいます。

強いこだわりを感じる作りでしたよ!(ちなみに総工事費は3億9000万円だそうです。)

薩摩スチューデント

留学生は「薩摩スチューデント」と呼ばれていて、年齢は13〜32歳という若者たち。
彼らは密航してまで(つまり命を懸けてまで)外国に行こうという気持ちを持っていました。

それはなぜなんでしょう?

一つには、去る薩英戦争でイギリスの技術の高さをまざまざと見せつけられ、目が覚めたからです。
彼らの中には「攘夷」つまり外国人を排除しようという考え方の人もいたようですが、旅の途中に立ち寄る様々な国での経験によって、「攘夷」という考え方がいかにバカバカしいか理解しました。

そして外国の地で見聞きし体験した事は、国の将来と発展の為、外国の技術を学ぼうという決意を更に強めるものとなりました。

ここから近代意識への転換が始まったという訳です。
薩摩スチューデントが出発した海岸

感じたこと

留学生の一人、森 有礼(もり ありのり)は、まだ見ぬ世界のことを「宇宙」と表現していました。
確かに前人未到の場所ですので、大きな不安と期待を抱いていたと思います。

その「宇宙」に果敢に挑んだ勇気は本当に凄いと思いました。
そしてその勇気があったからこそ、大きな成果を手にし、日本にもたらしたのだと思います。

小さなことでもいいので、挑戦することの大切さを学ばされました。

他にも、留学生が行くことになったそもそもの発端や、航海の途中の様子、その後の功績が分かりやすく展示されています。
また、カフェもありますのでお腹も満足できますよ。

ぜひ歴史を感じてみて下さい。

地図

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