食べた後に運動?と思われるかもしれませんが、実は食後の運動は、糖尿病治療の方法の一つ「運動療法」として確立されています。
親が糖尿病の教育入院の際にも体験した方法でもあります。
この方法は糖尿病でなくても効果的な方法なので、詳しくご紹介したいと思います。
運動療法の仕組みについて
一言で説明しますと、「血中のブドウ糖を運動によって消費し、高血糖を改善する」という方法です。
食事をすると血糖値が上がり、インスリンが分泌されることはご存知でしょう。
ではインスリンはどんな働きをするのでしょうか?
インスリンは、ブドウ糖を吸収する為のタンパク質(GULT4)を細胞内から呼び出し、血中のブドウ糖を取り込ませます。
しかし糖尿病を患っているとインスリンの働きが悪いため、GULT4が上手く呼び出されず、血糖値が高い状態が続いてしまいます。
それを改善するために運動が効果的であることが分かってきました。
運動が刺激となり、たとえインスリンの働きが悪くても、呼び出されるGULT4の量が増えてきます。
結果として、多くのブドウ糖が取り込まれるようになり、血糖値を下げることができるというわけです。
運動するタイミングについて
食後、血糖値は1〜1.5時間ほどでピークに達するので、その時間にウォーキングなどの軽い全身運動を行うと効果的です。
運動療法の効果は、48時間くらい持続するといわれていますので、1日おきの運動から始めてみましょう。
しかし、高血圧、眼底出血、腎臓機能の低下がある場合などは、運動により急性の合併症を起こすことがありますので、主治医とよく相談してから運動なさることをお勧めします。
(参照:糖尿病教室-運動療法)
健康な方には効果的?
ダイエットには空腹時に歩いた方が良いと言われています。
その訳は、脂肪の燃焼に効果的だから。
確かにその通りなんですが、食後のウォーキングにもメリットがあります。
- インスリンの働きを助ける
→肝臓の負担軽減 - 食後の血糖値を低く保つことができる
→インスリンの過剰な分泌を避けることができるので、脂肪が付きにくい体質になる可能性 - 空腹時の運動に比べてストレスが少ない
→継続し易い
などを挙げることができると思います。
まとめの一言
外食をする時は徒歩で行けば、一石二鳥!
まとまっている、かな?